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海外の競馬記事を訳していくブログ

誤訳などあればコメントにて。括弧書きの文章は力不足で訳せなかったものです。。。

「奇跡みたいだ」エイシンの平井オーナーのインタビュー記事

引用元

bloodstock.racingpost.com


平井克彦氏とその家族にとって、今週は思い出深い日になったに違いない。エイシンヒカリが10馬身差でイスパーン賞を圧勝(これは1980年以降にフランスで行われたGIレースの中で最大着差)するだけでなく、帯同馬のエイシンエルヴィンがモントルトゥー賞で勝利を収めたのだ。

「奇跡みたいです」エイシンエルヴィンの勝利の後、平井オーナーは言った。

エイシンヒカリは、私たちが今まで関わってきた馬の中で間違いなく最高の馬です。私たちは40年に渡って1000頭の競走馬を生産してきましたが、そんな馬を作ることは本当に難しいことです」

兄弟である広嗣氏とともに栄進堂を経営し、北海道にある70ヘクタールの栄進牧場には120頭の繁殖牝馬が繁用されている。大阪の近くにも20ヘクタールの育成牧場も持っている。

「私の父の豊光は競馬に熱心で、趣味として牧場を始めました。私は中国でおもちゃ工場の経営に関わっていたので、そちらに関わる事は無かったのですが。

6,7年前、仕事がなくなってしまいました。そこで、父から香港で馬主業を始めることを勧められました。」

その事が、平井オーナーの情熱に火を付け、世界でトップクラスの馬を生産することにつながるとは、彼自身考えもしなかった。その道は困難であったが、彼の努力によりすぐに成功を収めることになる。

「私の父に余命5年の診断が下された時、父のために私ができることをしようと考えました。当時、ある日本の調教師が世界中の馬を見て回っていたので、そこについていくことをお願いしました。」

オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、アイルランド、イギリス、そしてケンタッキー。3週間で彼は1000頭もの競走馬を見て回った。「本当にいい経験になりました。何も知らない身でしたが、そこで多くのことを学びました。

父へのプレゼントのために、アシュフォードスタッドから2頭のジャイアンツコーズウェイ産駒を買いました。そのうちの一頭が2011年のマイルチャンピオンシップを勝ったエイシンアポロンです。私の初めてのGIホースでした」

平井オーナーは、その若い種牡馬の2歳馬が競馬場で走る日を心待ちにしている。「エイシンアポロンの仔はもうすぐデビューします。なのでとても緊張します。彼がいい仔を出してくれるかは、私たちの牧場にとってとても重要なことです」

平井オーナーの購入頭数は増え続け、今や彼は兄弟とともに馬主業に時間を捧げている。

今日では110頭の育成中の競走馬を所有し、またリーディングでもトップ10に入っている。彼らの馬はいずれも「Eishin」の冠名がつけられている。後年では「A Shin」になっているが。

「英語を話す人にとって、Eishinは発音しづらいことに気付きました。そこで、兄が冠名をもっと発音しやすいものに変えることを提案しました」

Eishinは日本語で「進歩」を意味する。一方で、Hikariは「光」に訳される。この名前はこの芦毛ディープインパクト産駒のためにずっと暖められていたものだった。

エイシンヒカリの母のキャタリナ(Catalina)は、2歳時の1996年のキーンランドのセリで、平井オーナーの父に$135,000で購入された。スティーブン・ミヤディ調教師の手により、15戦3勝の成績を残した。2007年まではアメリカで繁用され、仔は日本に輸入するという形を取っていた。

そうした中、キャタリナはエーシンクールディや、フサイチペガサス産駒のエーシンピーシーといった有力馬を出していった。そのような成功にもかかわらず、平井オーナーは「アメリカで10頭ほどの繁殖牝馬を持っていましたが、あまりいい結果は出ず、日本に持ってくることにしました」と言う。

ストームキャット産駒にディープインパクトを付けることは、日本ではいくつもの成功例があります。キャタリナ自身も牧場の中でかなりの成績を残していたので、ディープをつけてもいいだろうと考えました。

エイシンヒカリはバランスのとれた馬体で、歩様もとてもいい感じです。2歳の時に育成牧場に来た時、特別に気をつけるようにスタッフに言いました。8月から育成に入る予定だったのですが、そこで彼は小さな怪我を負ってしまいました。

結局、翌年の3月までずれこんでしまいました。それゆえに、初出走時にかかるプレッシャーは相当なものでした。そんな心配をよそに、彼はあっさりと勝って見せたのです。」

キャタリナはすでに繁殖を引退しているが、最後の産駒でありエイシンヒカリの妹であるエイシンティンクルは、3戦して1勝を挙げている。

「母親と同じように気性は荒いですが、私は彼女を気に入っています。兄もそうですが、シャンティではとてもリラックスして静かです」

エイシンヒカリと対照的に、エイシンエルヴィンはアイルランドで育った馬だ。ディアナ賞(独オークス)勝ち馬のライナ(La Ina)とシャマルダル(Shamardal)の間に生まれたこの馬は、日本でグレードレース(註; きさらぎ賞)で3着になっている。

「血統から見て、フランスの馬場は彼にとても合うと思っていました。日本の馬場は、彼にとっては固すぎました」

(La Ina was bought in foal to Montjeu for 110,000gns at Tattersalls in December 2010 by Brian Grassick Bloodstock on behalf of Novellist's breeder Dr Christoph Berglar.)

「ヨーロッパの血統はスタミナとパワーを兼ね備えているので、私たちは好んで買い付けています。日本の血統はスピードがあるので、それと組み合わせるととても上手くいくんです。

買った馬はそのままヨーロッパに置いておくこともありますが、それはその時々です。昨年はあるセリで3頭の馬を買ったのですが、それはみんな日本に持ってきました」

現在5歳のエイシンヒカリは、これが社台スタリオンステーションに行くまでの最後のシーズンになるだろう。同じスタリオンには、日本ダービー勝ち馬のエイシンフラッシュもいる。

社台スタリオンステーションとは長い付き合いで、毎年30や40の牝馬を送り込んでいます。エイシンヒカリのは知っている姿をもっと見たいのですが、商業的に考える必要もあります。彼はそこで良い機会に恵まれるでしょう。」

エイシンヒカリは来月のプリンスオブウェールズSで大きな注目を集めるだろう。また、エイシンエルヴィンもクイーンアンSに出走する。

エイシンヒカリは月毎に本当に成長しています。アスコットが待ちきれません」

この日本馬には注意が必要だ!


Racing Postによる、エイシンヒカリ・エイシンエルヴィンのオーナーである平井オーナーへのインタビュー記事です。

平井オーナーの事はあまり存じ上げなかったのですが、世界中を飛び回って3週間で1000頭以上を見て回るというド根性エピソードを見て、今日の成功はこうした経験が礎になっているような気がします。

一方で、エイシンヒカリが今シーズン限りで引退・種牡馬入りという情報も報じられています。ジャスタウェイドバイDFを圧勝したその年に引退してしまいましたが、競馬ファンとしてはあと1年くらいは走ってくれないかな。。。 という気持ちはあります。

ただ、海外ではダービー勝った馬とかは3歳でもう引退してしまうので、それと比べると長く走ってくれているのかな。