海外の競馬記事を訳していくブログ

誤訳などあればコメントにて。括弧書きの文章は力不足で訳せなかったものです。。。

エイシンヒカリ、世界ランキングトップに(レーシングポスト独自ランキング)

引用元

www.racingpost.com


10馬身という歴史的大差をつけてイスパーン賞を制したエイシンヒカリは、今やヨーロッパを制圧できるだけの力を持っている。

実際には、つけた着差は公式の速報値よりは大きくなかっただろう。しかし、その芦毛馬は衝撃的な強さを見せつけたのには違いない。

非公式ではあるがより正確な測定を行うと、イスパーン賞の着差は8馬身になる。エイシンヒカリのRPR(註: レーシングポスト独自のレーティング)は131だ。これは2006年に彼の父・ディープインパクトが記録した133以来の高い値だ。

131というレーティングは、過去3年のうち2年でランキングトップを取れるものであり、今年の世界最強馬になるにあたっては有力候補だ。

エイシンヒカリレーティングは、ドバイワールドカップ勝者である2位のカリフォルニアクローム(California Chrome)に4ポンド差をつけている。オーストラリアのスターホース・ウィンクス(Winx)は126で3位。

1600〜1800m路線ではヨーロッパでは特に強い馬は見当たらなかったが、エイシンヒカリがシャンティに登場してからは状況が一変した。

特に、ソロウ(Solow)がクイーンアンSを回避してしまい、マイル路線には目立った馬がいない状況だ。

1800m路線ではファッシネイティングロック(Fascinating Rock)、ポストポンド(Postponed)、そしてタイムテスト(Time Test)などがいるが、エイシンヒカリを上回る存在感は持っていない。

ヨーロッパ王道路線の次なる戦いは、ロイヤルアスコット開催のプリンスオブウェールズSだ。他の出走馬と比べ、エイシンヒカリのRPRは6ポンド(約3馬身)の開きがある(ファッシネイティングロックポストポンドのRPRが125)。勝機は十分だ。

(If he hadn't run in France there might have been a couple of question marks over how the relentless grey would handle a trip to Ascot, but last week he proved his versatility.)

日本と香港では逃げ戦法で勝利を獲得してきた。しかし、前走では窮屈な形からパフォーマンスを発揮してきた。

イスパーン賞で、エイシンヒカリは海外遠征に耐えられること、二番手で追従できること、凄まじいスパートができること、どんな馬場でも対応できることを証明し、ベッドがエイシンヒカリに集められている。

アジアの軽い馬場とヨーロッパの思い馬場で勝利し、世界中のどんな馬場でも勝つことができることを証明した。

距離不安のため、凱旋門賞への出走は表明されていない。しかし、オーストラリアのコックスプレートやアメリカのブリーダーズカップマイルなどの出走の可能性はありそうだ。

もしヨーロッパに滞在するならば、多くの選択肢があるだろう。サセックスS(6/27)、インターナショナルS(8/17)、愛チャンピオンS(9/10)、クイーンエリザベス2世SやチャンピオンS(共に10/15)など。

(Although jaw-dropping on the face of it, his latest win was not quite as impressive as first glance suggests - and it was not only the "ten-length" winning margin that flattered the Japanese star.)

しかし、派手な勝ちっぷりではあったが、彼の強さを見た目通りにとってしまうのは疑いが残る。

ペースが上がったこと、馬場が重かったこと、好位を取れたことが、2着のダリヤン(Dariyan)に大きな着差をつけたことに作用したことは間違いない。

とは言っても、どれだけ不安要素を並べてみても、GIレースで圧倒的パフォーマンスを見せたエイシンヒカリが、現時点での世界最強であるだろう。

ヨーロッパに大目標を持っている、もう一頭のディープインパクト産駒がマカヒキだ。彼はこの日曜日に東京優駿(日本ダービー)に勝利した。

日本のクラシック最高峰を勝利したことにより、その3歳馬は凱旋門賞のオッズで人気を占めるようになっている。

東京優駿によくあることだが、そのレースでは10着までが5馬身差に収まっていた。このレースでのマカヒキのRPRは122であり、彼自身の最高記録よりは低くなった(註: 最高値は弥生賞勝利時の123)。

位置取りは決して有利ではなかったし、最後の1ハロンまでは前が開かなかった。そこから鋭く抜け出し、サトノダイヤモンド(RPR: 121)にハナ差で勝利したのだった。

日本の3歳馬の中で最強の2400mランナーとなったマカヒキは、凱旋門賞に出走するプランがある。そこでも、パフォーマンスを上げる余地はあるだろう。


エイシンヒカリレーティングと今後の展望、ついでにマカヒキという感じの記事です。

記事中では「10馬身差を額面通り受け取るのは危険ではないか」という指摘がありますが、私もほぼ同意見です。

イスパーン賞はハイペースな上に馬場が悪く、各馬のスタミナが削られる展開でした。スローペースからの直線勝負に比べ、そのような展開では着差が広がる傾向にあります。

逆に日本ダービーは直線勝負になったため、着差がつきにくいんですよね。着差だけで全てを見てしまうのは、その馬の強さを見誤ってしまう可能性があります。

エイシンヒカリの真価は、次走で明らかになると思います。そこでまた圧勝劇を演じるようであれば、世界最強馬の座は揺るぎないものになるでしょう。