海外の競馬記事を訳していくブログ

誤訳などあればコメントにて。括弧書きの文章は力不足で訳せなかったものです。。。

ソングバードがサンタアニタで調教 次走は未定

引用元

www.bloodhorse.com


フォックスヒルファーム生産の無敗の3歳牝馬、ソングバード(Songbird)は29日、エドガー・ロドリゲスを背中に乗せ、夜明けのサンタアニタパーク競馬場で5ハロン1分の調教を行い、

そのメダグリアドーロ(Medaglia d'Oro)の娘は軽い熱発によりケンタッキーオークス(GI)を回避し、この度調教に復帰したのだが、ジェリー・ホレンドファー調教師の話では、次走は完全に未定であるという。

「彼女についての予定はまだありません」ホレンドファー調教師は言った。("We're taking it one work at a time.")

2015年の2歳牝馬チャンピオンであるソングバードは、サンタアニタオークス(GI)を含む7つのレースを全て圧倒的な強さで制している。

サンタアニタの計測員であるダン・ネルソン氏の計測では、ソングバードは(:24 and 48 1/5, with a six-furlong gallop-out in 1:13 1/5.)

「いい体ほぐしになりました。」ホレンドファー調教師は言った。


ソングバードの名前を最近知ったのですが、レースは笑えるぐらい強いですね。

これまで7戦全勝、いずれも着差3 3/4馬身以上、年末のBCジュヴェナイルフィリーズも5 3/4馬身差で制しています。

ただ、これだけ強く見えると「ひょっとして戦ってる相手が弱いんじゃ?」とも思ってしまいます。テイエムオペラオーアンチの気持ちがちょっとわかる。。。

次走は未定ということですが、牝馬代表として牡馬や古馬と戦うレースが見たいですね。

「奇跡みたいだ」エイシンの平井オーナーのインタビュー記事

引用元

bloodstock.racingpost.com


平井克彦氏とその家族にとって、今週は思い出深い日になったに違いない。エイシンヒカリが10馬身差でイスパーン賞を圧勝(これは1980年以降にフランスで行われたGIレースの中で最大着差)するだけでなく、帯同馬のエイシンエルヴィンがモントルトゥー賞で勝利を収めたのだ。

「奇跡みたいです」エイシンエルヴィンの勝利の後、平井オーナーは言った。

エイシンヒカリは、私たちが今まで関わってきた馬の中で間違いなく最高の馬です。私たちは40年に渡って1000頭の競走馬を生産してきましたが、そんな馬を作ることは本当に難しいことです」

兄弟である広嗣氏とともに栄進堂を経営し、北海道にある70ヘクタールの栄進牧場には120頭の繁殖牝馬が繁用されている。大阪の近くにも20ヘクタールの育成牧場も持っている。

「私の父の豊光は競馬に熱心で、趣味として牧場を始めました。私は中国でおもちゃ工場の経営に関わっていたので、そちらに関わる事は無かったのですが。

6,7年前、仕事がなくなってしまいました。そこで、父から香港で馬主業を始めることを勧められました。」

その事が、平井オーナーの情熱に火を付け、世界でトップクラスの馬を生産することにつながるとは、彼自身考えもしなかった。その道は困難であったが、彼の努力によりすぐに成功を収めることになる。

「私の父に余命5年の診断が下された時、父のために私ができることをしようと考えました。当時、ある日本の調教師が世界中の馬を見て回っていたので、そこについていくことをお願いしました。」

オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、アイルランド、イギリス、そしてケンタッキー。3週間で彼は1000頭もの競走馬を見て回った。「本当にいい経験になりました。何も知らない身でしたが、そこで多くのことを学びました。

父へのプレゼントのために、アシュフォードスタッドから2頭のジャイアンツコーズウェイ産駒を買いました。そのうちの一頭が2011年のマイルチャンピオンシップを勝ったエイシンアポロンです。私の初めてのGIホースでした」

平井オーナーは、その若い種牡馬の2歳馬が競馬場で走る日を心待ちにしている。「エイシンアポロンの仔はもうすぐデビューします。なのでとても緊張します。彼がいい仔を出してくれるかは、私たちの牧場にとってとても重要なことです」

平井オーナーの購入頭数は増え続け、今や彼は兄弟とともに馬主業に時間を捧げている。

今日では110頭の育成中の競走馬を所有し、またリーディングでもトップ10に入っている。彼らの馬はいずれも「Eishin」の冠名がつけられている。後年では「A Shin」になっているが。

「英語を話す人にとって、Eishinは発音しづらいことに気付きました。そこで、兄が冠名をもっと発音しやすいものに変えることを提案しました」

Eishinは日本語で「進歩」を意味する。一方で、Hikariは「光」に訳される。この名前はこの芦毛ディープインパクト産駒のためにずっと暖められていたものだった。

エイシンヒカリの母のキャタリナ(Catalina)は、2歳時の1996年のキーンランドのセリで、平井オーナーの父に$135,000で購入された。スティーブン・ミヤディ調教師の手により、15戦3勝の成績を残した。2007年まではアメリカで繁用され、仔は日本に輸入するという形を取っていた。

そうした中、キャタリナはエーシンクールディや、フサイチペガサス産駒のエーシンピーシーといった有力馬を出していった。そのような成功にもかかわらず、平井オーナーは「アメリカで10頭ほどの繁殖牝馬を持っていましたが、あまりいい結果は出ず、日本に持ってくることにしました」と言う。

ストームキャット産駒にディープインパクトを付けることは、日本ではいくつもの成功例があります。キャタリナ自身も牧場の中でかなりの成績を残していたので、ディープをつけてもいいだろうと考えました。

エイシンヒカリはバランスのとれた馬体で、歩様もとてもいい感じです。2歳の時に育成牧場に来た時、特別に気をつけるようにスタッフに言いました。8月から育成に入る予定だったのですが、そこで彼は小さな怪我を負ってしまいました。

結局、翌年の3月までずれこんでしまいました。それゆえに、初出走時にかかるプレッシャーは相当なものでした。そんな心配をよそに、彼はあっさりと勝って見せたのです。」

キャタリナはすでに繁殖を引退しているが、最後の産駒でありエイシンヒカリの妹であるエイシンティンクルは、3戦して1勝を挙げている。

「母親と同じように気性は荒いですが、私は彼女を気に入っています。兄もそうですが、シャンティではとてもリラックスして静かです」

エイシンヒカリと対照的に、エイシンエルヴィンはアイルランドで育った馬だ。ディアナ賞(独オークス)勝ち馬のライナ(La Ina)とシャマルダル(Shamardal)の間に生まれたこの馬は、日本でグレードレース(註; きさらぎ賞)で3着になっている。

「血統から見て、フランスの馬場は彼にとても合うと思っていました。日本の馬場は、彼にとっては固すぎました」

(La Ina was bought in foal to Montjeu for 110,000gns at Tattersalls in December 2010 by Brian Grassick Bloodstock on behalf of Novellist's breeder Dr Christoph Berglar.)

「ヨーロッパの血統はスタミナとパワーを兼ね備えているので、私たちは好んで買い付けています。日本の血統はスピードがあるので、それと組み合わせるととても上手くいくんです。

買った馬はそのままヨーロッパに置いておくこともありますが、それはその時々です。昨年はあるセリで3頭の馬を買ったのですが、それはみんな日本に持ってきました」

現在5歳のエイシンヒカリは、これが社台スタリオンステーションに行くまでの最後のシーズンになるだろう。同じスタリオンには、日本ダービー勝ち馬のエイシンフラッシュもいる。

社台スタリオンステーションとは長い付き合いで、毎年30や40の牝馬を送り込んでいます。エイシンヒカリのは知っている姿をもっと見たいのですが、商業的に考える必要もあります。彼はそこで良い機会に恵まれるでしょう。」

エイシンヒカリは来月のプリンスオブウェールズSで大きな注目を集めるだろう。また、エイシンエルヴィンもクイーンアンSに出走する。

エイシンヒカリは月毎に本当に成長しています。アスコットが待ちきれません」

この日本馬には注意が必要だ!


Racing Postによる、エイシンヒカリ・エイシンエルヴィンのオーナーである平井オーナーへのインタビュー記事です。

平井オーナーの事はあまり存じ上げなかったのですが、世界中を飛び回って3週間で1000頭以上を見て回るというド根性エピソードを見て、今日の成功はこうした経験が礎になっているような気がします。

一方で、エイシンヒカリが今シーズン限りで引退・種牡馬入りという情報も報じられています。ジャスタウェイドバイDFを圧勝したその年に引退してしまいましたが、競馬ファンとしてはあと1年くらいは走ってくれないかな。。。 という気持ちはあります。

ただ、海外ではダービー勝った馬とかは3歳でもう引退してしまうので、それと比べると長く走ってくれているのかな。

マカヒキ、日本ダービーの接戦を制する

引用元

www.racingpost.com


東京競馬場に駆けつけた14万人もの観客が見守る中、マカヒキがサトノダイヤモンドとの接戦を制し、日本のクラシック競争の頂点である東京優駿(日本ダービー)を勝利した。

皐月賞の上位3頭と同じ顔ぶれがこの4.3億円のイベントの上位を占めたが、今回は着順が入れ替わった。2.5倍の人気だった皐月賞覇者のディーマジェスティは3着だった。

上位3頭はいずれも伝説的な三冠馬ディープインパクトの息子である。彼はマカヒキと同じ勝負服で、2005年に東京優駿を制した。二頭は共に金子真人オーナーの持ち馬だ。

皐月賞で2着だったマカヒキは、このレースでは3倍の人気だった。スムーズにスタートを決めて中団に取り付くと、直線では馬群を縫って追い出した。

直線始めでは馬群の中に取り込まれてしまったが、残り300m地点で進路を見つけ、そこから末脚を爆発させた。サトノダイヤモンドとはハナ差、ディーマジェスティーはその後ろだった。

「狭い進路を見つけてからは、本当によく伸びてくれました」ダービーを始めて勝利した川田将雅騎手はレース後に語った。

「決勝線を越えた瞬間、どちらが勝ったかはわかりませんでしたが、写真判定の結果が上がってきた時は、喜びが胸から溢れ出してきました」


最強世代と呼ばれた馬たちの頂点を決める戦い、日本ダービーはマカヒキの勝利で幕を閉じました。

思えばロードクエストから始まり、エアスピネル・リオンディーズ・サトノダイヤモンド・マカヒキ、そしてディーマジェスティと、次々に最強馬候補が出てくる、とても見ごたえのあった世代だと思います。

ここもまた新たな真打が出てくるのかななんて思っていたのですが、皐月賞の上位5頭がそのまま掲示板を独占する形でした。力のある者が力をフルに発揮する、クライマックスに相応しいレースになったと思います。

この後はそれぞれの路線に散っていくと思います。マカヒキは凱旋門賞に行くのでしょうか? 個人的には、パワーのいる馬場は苦手なタイプだと思うのですが。。。 ディーマジェスティの方が、血統的にもチャンスあるかも。

何にせよ、それぞれの路線で活躍することを祈っています。願わくば、この5強での再戦が見たいなぁ。。。

タイムテスト、ブリガディア・ジェラルドを制しエイシンヒカリと激突へ

引用元

www.racingpost.com


タイムテスト(Time Test)がブリガディア・ジェラルドS(GIII)をを制した後、ロジャー・チャールトン調教師の目は、日本のスーパースター・エイシンヒカリを見据えていた。

ライアンムーアの手により、タイムテストは最後方から一気に先頭まで追い込み、このコースのスペシャリストであるウェスタンヒム(Western Hymn)を首差制した。

4 1/2馬身離れた3着にスコティッシュ(Scottish)、1.25倍の圧倒的人気だったインティラーク(Intilaaq)は離れた6着だった。

タイムテストはロイヤルアスコットで開催されるクイーンアンS(GI)とプリンスオブウェールズS(GI)に登録されているが、ロジャー・チャールトン調教師は距離適性を見て後者に出走させたい考えだ。イスパーン賞を圧勝し2倍のオッズをつけられているエイシンヒカリが、彼を待ち構える。

タイムテストの勝利の評価はブックメーカーによって割れており、各社で4〜7倍のオッズがつけられている。

「ムーアが帰ってきて最初に言ったことは、『2000mは合う』ということだった。プリンスオブウェールズSはピッタリでしょう」とチャールトン調教師は言った。

「(He was a long way back early on but finished really well.)いいトライアルだったと思う。

この馬には本当に楽しませてもらっている。去年はアスコットで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたし(註: タイムテストはアスコットで行われた昨年のターセンテナリーS(GIII)を勝利している)、また今年もやってくれると思う。

ブリーダーズCマイル(GI)に行ったのは間違いだった(註: 年末に遠征し10着)。ただ、そのおかげで彼は成長した。今はとてもリラックスした状態だ。」

チャールトン調教師は、エイシンヒカリが大変な強敵になるであろうことを認めている。「あの日本馬は衝撃的だった。本物のスーパースターかもしれない」

(以下省略)


タイムテストは現在ファウンドと並んでの二番人気となっています。

ただ、出走を決めかねている有力馬がまだ多数いるため、プリンスオブウェールズSに向けての勢力図はどんどん変わっていくと思います。

ちなみに、5/28日時点での凱旋門賞のオッズは、エイシンヒカリとポストポンドが7〜8倍で一番人気を争っている形となっています。ドゥラメンテは12倍。ドゥラメンテはほぼ確実に出走するでしょうから、今のうちに買っておいた方が得...なのかな?

デットーリ、ダービーで人気馬に乗る重圧を語る

引用元:

www.skysports.com


エプソムダービーで人気になるであろうウイングスオブデザイア(Wings of Desire)。その馬に騎乗するフランキー・デットーリだが、彼もまた大変な重圧を感じているという。

30年近くもの間、そのイタリア人は騎手として活躍してきた。

しかし、ジョン・ゴスデンと出会ったことで、彼はいま最も充実した日々を過ごしている。 ----彼らはちょうど1年前、ゴールデンホーン(Golden Horn)でダービーを制し、そしてまた再びのクラシック制覇を目論んでいる。

ウイングスオブデザイアは2歳時には未出走だったが、この半年で重要なダービートライアルであるダンテS(GII)を勝つまでに成長した。

あまりにも早く出世したために、ゴスデンは彼をダービーに連れて行くための準備ができていなかった。追加登録のために、月曜日には75000ユーロを支払いに行く予定だという。

「去年も勝ったけど、今年も勝てるように祈っているよ」と、デットーリBBCに語った。

「エプソムは個性的な競馬場だよ。最初に100フィート登った後、コーナーを回りながら下って行く。そしてコースは外から内に向かって傾斜しているから、バランスを取るのも難しいんだ。

本当に強いものだけがダービーを勝つのさ。勝つためには、多くの困難を乗り越えなければならないから。

僕たちにとっては、ダービーはモナコGPウィンブルドンとイコールさ。本当にすごいイベントだよ。10万人以上の人々が、世代最強の馬をその目に焼き付けに来るのさ。だから、ダービーは特別なんだ。

調整ルームからすごいプレッシャーがかかる。レースを勝てば、その馬の価値が500万ユーロとか1000万ユーロになるから。みんなすごいプレッシャーを感じている。もちろん僕も。

口が渇き、鼓動も早くなる。そこに観客の熱狂も加わる。だから、他のどのレースとも全く違う。

ワールドカップの決勝に出場する選手も、全く同じような感じなんじゃないかな。本当に、逃げ出したくなるなるほどの緊張に襲われるんだ」


日本ダービーが今週日曜日に行われますが、本家本元のエプソムダービーは6月4日に発走となります。

デットーリ騎手はエプソムダービーをすでに2勝(オーソライズドゴールデンホーン)していますが、それでもこれほどまでに緊張するのは、やはり馬にとっては一生に一度のレースだからでしょう。馬主・調教師の事も考えると、両肩に乗る責任の大きさは想像もつきません。

エプソムダービーのオッズを見たのですが、ウイングスオブデザイアとほぼ並んで、2戦2勝のユーエスアーミーレンジャー(US Army Ranger)が人気を集めているようです。前走はハナ差の辛勝だっただけに、過剰人気っぽくはありますが。。。

ポストポンド、コロネーションカップに向けて視界良好

引用元

www.thoroughbreddailynews.com


6月4日のダービーデイに行われるコロネーションカップ(GI)に向けてエプソム競馬場で軽めの調教を消化したポストポンド(Postponed)に、ロジャー・バリアン調教師は満足気だった。

「見ての通り、調教中は非常に落ち着いていました。本当に軽めの調教でしたが、この競馬場の感触を彼に伝えられたと思います。

彼は本当にタフな馬ですね。様々な条件や場所のレースを使ってきましたが、まるで家にいるようにくつろいでいます。彼と旅するのは楽しいですね」とバリアン調教師は言う。

ポストポンドは5歳の時にルカ・クマーニ調教師から転厩してから2戦2勝の完璧な成績を残している。中でも、3月に行われた前走のドバイシーマクラシック(GI)の勝利は、彼が今年の中距離界のトッププレイヤーになることを予感させるものだった。

コロネーションカップでのライバルになりそうなのがファウンド(Found)だ。このクールモア所有の牝馬は、タタソールズゴールドカップ(GI)でファッシネイティングロック(Fascinating Rock)に敗れたが、クールモアのイギリスの代表者であるケビン・バックリィ氏は「アイダン調教師は彼女の走りに満足していると聞いている。彼女は順調に調教を消化しています。エプソムに行くかどうかは今週中に決定したい」と述べている。


凱旋門賞の有力馬と目されるポストポンドですが、次走はコロネーションカップとなるようです。

シーマクラシックでは、日本が誇る二冠馬・ドゥラメンテを相手に堂々とした勝利でした。両馬とも順調であれば再び凱旋門賞で激突することが予想されるため、このレースでのパフォーマンスは要注目です。

一方、ライバルとして言及されているファウンドですが、次走はどうやらコロネーションカップとプリンスオブウェールズSの両睨みのようです。記事中に言及はされていませんが、昨年のブリーダーズCターフ(GI)の覇者であるこの馬。もし後者に出てくるのであれば、エイシンヒカリの強力なライバルになりそうです。

ナイキスト、熱発によりベルモントSを回避

引用元

www.bloodhorse.com


6月11日に行われるベルモントステークス(GI)にナイキストが出走しないことを、5月24日、ダグ・オニール調教師が明らかにした。

「正式に出走回避します。今朝の調教後に血液検査をしたのですが、白血球の数値が上昇しており、体温もまた上がってきてしまいました。抗生物質の投与をして、治してやらなければなりません。彼の体調は悪いですが、脚の怪我とかではなくて本当に幸運でした。また走る日のために、英気を養います」

2015年の2歳チャンピオンであるナイキストは、5月7日に行われたケンタッキーダービーに勝利したが、プリークネスSではイグザジャレイターに敗北を喫した。ベルモントSではこの二頭の激戦が繰り広げられると考えられていたが、それは叶わなくなった。プリークネスSで3着に敗れるまで、ナイキストは8戦無敗であった。

オニール調教師によれば、獣医から無傷健康証明書が発行され次第、早くとも今週か来週の初めには、ピムリコ競馬場から本拠地であるカリフォルニアに戻るという。次走は未定だとも付け加えた。

「まだ何の予定も決めていません。まずは彼を快復させることに専念します。その後に目標を決めたいと思います」

2歳セールでナイキストを落札したデニス・オニール氏も、24日朝、彼の元を訪れた。

「今朝は体調が良さそうに見えました。カゴの中に頭を突っ込んで飼い葉を食べていたし、目の輝きも良かったです。ただ血液の数値が良くありません。また、体重もいくらか落としているように見えます。前走はナイキストが初めて打ち負かされたレースでした。家に連れて帰ることができてホッとしています」


前走で初めての敗北を喫したナイキストが、クラシック三冠最終レースを回避することとなりました。

非常に過酷な日程で行われるアメリカの三冠レースですが、そのすべてに出走するだけでも高いハードルなのだと思い知らされます。

数十年ぶりに三冠を達成したアメリカンファラオの偉大さもさることながら、さも当然な顔をしてクラシック皆勤賞を達成しようとしているラニの凄さにも気づかされますね。